【施工例付き】屋上のある家の間取りのポイントを設計士が解説
「屋上庭園」を”最大限活用する為の間取り”
今回のコラムでは、「屋上のある家」の設計ポイントについてご紹介します。
注文住宅設計において、屋上を計画したとしても、その他の部屋の配置や動線計画が失敗すると使い勝手が悪くなります。それではもったいないです!
「屋上のある家」を検討中の方もこれから検討を始める方もぜひ参考にしてみてください。
目次
1.屋上庭園を設計するメリットは
1-1 外に庭を計画するよりもコストカットに繋がる
1-2 お手入れがとってもラク
1-3 プライベート空間を確保できる
2.間取りのポイント4選をご紹介
2-1 家事動線
2-2 周辺環境
2-3 構造計算
2-4 法令
3.まとめ
屋上庭園を設計するメリット
「屋上庭園のある家」と聞くと、文字通り庭が屋上にあると想像できると思います。
では、なぜわざわざ屋上に庭を設ける必要があるのでしょうか。「外に庭を設けたら?」「近くの公園に行ったら?」と考えることもあると思います。
それなのになぜ屋上庭園なのか。住宅に「屋上庭園」を計画することでどのようなメリットがあるのかご紹介させて頂きます。
外に庭を計画するよりもコストカットに繋がる
まずは価格です。屋上に庭を設けることは、外に庭を設けることよりもコストを抑えることができます。最近の土地価格は、以前と比べると激しく高騰しています。だからこそ土地価格は抑えたい・抑えるべきなんです。それでも「庭が欲しい」という方はたくさんいます。しかし庭を設ければ土地が大きくなり、価格が高くなってしまいます。そこで屋上に庭を設けることで、土地の大きさと価格を抑えることができます。だからこそ「屋上庭園」の計画がピッタリなんです!
お手入れがとってもラク
続いては日頃のメンテナンスです。屋上庭園はメンテナンスフリーなんです。「毎日庭のお手入れをしなきゃ」と考えることは辛いですよね?その気持ちは必要ありません!
外に庭を設けると、地面に接していることで雑草や虫などの処理が大変になります。屋上庭園は建物の上に設計されているので雑草も生えず、虫も出にくくなります。
プライベート空間を確保できる
そして最後に活用です。屋上ということは、近隣や通行人から見られることなく家族だけの時間を過ごすことができます。もちろん家族だけでなくご友人を招待して、自分達だけの空間で楽しむことができます。だからこそ活用方法も様々です。BBQやプール遊びなどニオイや音が気になることでも大丈夫です。皆さんは屋上庭園でどんな生活をイメージされますか??
こちらのコラム記事でも屋上庭園の魅力をご紹介しています。是非チェックを!!
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屋上庭園のメリットについていかがでしたでしょうか?
続いては屋上庭園の家を設計するうえでのポイントをご紹介していきます。屋上庭園そのものは良くても、設計上の工夫がなければ最大限良さを発揮することができません!是非皆さんも一緒に考えていきましょう。
家事動線
やはり家事動線は大切です。屋上に行くまでの動線、活用用途やライフスタイルに合わせた部屋の配置などを考えることがポイントです。
例えば、「屋上で洗濯物を干したい」という方を想像してみてください。《1階の洗面室にある洗濯機で洗濯をして、水分を含んで重くなっている衣類を持って階段を上がり、屋上へ行って干す。》毎日この動作をすると大変ですよね。では2階に洗面室と洗濯機があるとどうでしょう?階段を上がる手間がなくなります。これだけで洗濯という家事が一気にラクになります。
また、屋上庭園の隣に部屋やクローゼットがあるとどうでしょう?屋上庭園で子供が遊んでいる姿を安心して部屋から見守ることができます。屋上で使用したアウトドアグッズをすぐ隣のクローゼットに収納して、次回使う時の準備もラクですよね。
周辺環境
周辺環境から設計内容を考えることも重要です。隣がマンションだったら?隣が空地だったら?様々な状況があります。マンションが建っていると日当たり状況や目線なども判断しやすいです。ですが空地の場合、将来どんな建物が建つのか分かりません。こうした状況にも対応できるように設計が必要です。屋上庭園の配置をどの方角にするのか、手すりの高さを高くして目線を遮るのかなど選択をしなければなりません。
構造計算
間取りや生活イメージも大切ですが、構造計算が正確でなければ成り立ちません。屋上を支える為の壁や梁の計画、排水量の計算などを行わなければなりません。きちんと各部材ごとに加わる荷重を計算し、許容できる力を確認します。こうした許容応力度計算を実施することも、安心安全な屋上のある家での生活に繋がります。
法令
最後に法令についてです。屋上のある家を設計する際に必ず確認していることがあります。用途地域や高さ制限です。そもそも住宅を建築可能なのかどうかを確認することが大前提です。その後、建築予定地を調査し、建物の高さ制限の範囲内で設計しています。道路斜線制限や北側斜線制限など種類はいくつもあります。それらの法令に基づいた設計を行わなければ、建築できませんので念入りに確認します。
こちらで屋上庭園の設計上のポイントをご紹介しています。あわせて是非チェックを!!
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まとめ
今回は屋上のある家の間取りポイントをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
お客様がどのような生活をイメージされているのかはもちろん、その生活に満足して頂く為に、設計の工夫が大切なんです。だからこそ屋上庭園の経験のある会社、ハウスメーカーにお願いすることで安心に繋がると思います。
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